元MRの転職考察

MRから他業種(マーケティング関連)に転職を成功させた経験から、転職活動に役立つ情報を中心に発信しています。

【エリアマーケティング】MRのエリア戦略

現在マーケティングに近しいところで仕事をしているわけですが、自身がMRだったときの活動を、現在のマーケティングに当てはめてみると、理にかなった部分もあったなと思いました。

どのようなエリアの戦略を立ててますか?

 

マーケティング戦略



そもそもMRって、担当エリアの市場性の把握や動向、そして戦略を担っているわけで、そのエリアのエリアマネージャーであるということです。他のエリアの担当者よりもそのエリアの状況に詳しく、根本とする患者数の動向等も把握している必要があります。

その上で、自社製品がどのように普及・発展させていくのかを考えてつつ、自身で実行していくわけで、そう考えるととてもやり甲斐がありますが、負担も大きいと言えますね。

 

 

エリアの成長サイクル

エリア戦略

具体的に成長サイクルを見ていくと、成長サイクルというのは、どのように担当エリアの実績を伸ばしていくかのサイクルを指しています。第一段階は種まき、第二段階は拡大、第三段階は安定というステップがあり、そのステップが停滞している段階に入ると担当者を変えて、テコ入れをするというものです。

  • 第一段階:種まき
  • 第二段階:拡大
  • 大三段階:安定

第一段階の「種まき」は、着任してから1年をかけて、関係性の構築やエリアの特性等をしっかり把握しつつ、自社品拡大に向けての種まきの期間となります。この期間は、大きく実績が伸びないため、この先半〜1年後先の実績拡大のための我慢の時期になります。

第二段階の「拡大」は、蒔いておいた種の成長の兆しを見逃さずに拡大させていくステップかつ、成長したものは回収する段階に入ります。この時期を迎えることができれば、評価も得られ楽しいMR生活を送ることができます。

第三段階の「安定」とは、成長が自分という影響のみならずしても、成長し続ける環境や関係を作っていく段階となります。これは、自分が担当しているから得られているという状況を企業や製品にしっかりと昇華されていく

 

具体的なエリア戦略

プラン

  • 戦略①ボリュームゾーンの選択
  • 戦略②最適な活動資源の配分
  • 戦略③効果測定⇔実行の繰り返し

戦略①ボリュームゾーンの選択(市場の大きさの確認)

まずはターゲットとする疾患患者さんの診療患者が多い施設もしくは医師(or対象治療薬が多い)を選定していきます。主にはパレートの法則(2:8)に従い、上位のから累積で順に並べ、対象とする施設・医師を選定していきます

その際の注意点として、自身と施設・医師の関係性等を加味して、市場性のある対象を抜いてしまわないようにしましょう(機会損失になります)

また、目標とする自社製品のシェア目標があると思いますが、具体的にどの施設でどれぐらいのシェアを取り、エリアとして目標シェアを達成することができるかというところまで落とし込みまでが、ボリュームゾーンの選択となります。

これらをより具体的に落とし込むことによって、戦略②での資源配分等も変わってくるため、非常に重要となります。

目標シェアについて最大の目標と直近2−3年の目標と分けて考える必要がありますが、最大の目標を取れるボリュームゾーンの選択が非常に重要です。目先の目標で、対象患者を絞ってしまい、長期的に見ると、その対象患者では目標シェアに到達しませんということも往々にしてあります。

 

戦略②最適な活動資源の配分

戦略①において、ターゲット先が決まりましたが、次にその先に当てられる自身の活動資源を配分していきます。すべて一定の活動量を当てる必要はないため、強弱を決めていくという形になります。

具体的には、月単位での設計となるかと思いますが、月の営業日が16〜18日で1日○件でと総資源を分配していていき、バッファも計算に入れながら、必要な資源を計算していきます。

また、自身の活動資源とは別に、講演会等の営業所単位での活動資源があると思いますが、自身の活動だけではアクションに不足する部分があると想定される場合には、それも半年〜年間での活動資源として配分しておくと、より良いです。

 

戦略③効果測定⇔実行の繰り返し

ここからは、PDCAをしっかり回していくステップになります。実際に戦略②で決めた活動資源を当てていくわけですが、活動して終わりでは、あまり意味がないため、実際の活動の効果検証をすることが重要です。

効果検証は、2ヶ月に1回が良いと考えております。その理由としては3つです。

  1. 1回のアクションではなかなか効果を判定できるほどのリアクションを得られないこと(複数回で効いてくることも多い)
  2. アクションの頻度も重要であるため、間隔を空けすぎずに3〜4回のアクションを当てられる期間であること
  3. 購買行動のプロセス(AIDMA)において、活動と実績との一定のずれがあると考えるため

上記理由から2ヶ月に1回、検証を実施し、新たに活動資源を分配しての繰り返しで、戦略を練っていきます。

その際に、本社の指示もおりてくると思いますが、私の場合は、自分の市場とマッチしていない場合は、無視することが多くありましたが、うまく絡めてできるとより評価も高く得られるので、無視せずそこも含めた戦略を立てられるとより良いと思います。

 

終わりに

以上が私がMRのときの戦略となります。

少し抽象的な事柄も多く申し訳ないですが、しゃかりきにとにかく活動という方も若手の方には多く見られるので、一度自分がエリアマネージャーだと意識して戦略を立ててみると、普段とは違う楽しみ方ができるのかなと思ったので、共有してみました。

ご参考になりましたら嬉しいです。